浜本太郎の後悔 第六回
浜本太郎はもうすぐ40を迎える。人々は浜本がやってくるたびに手で鼻を押さえながら走って逃げていく。
それが女性に限らず老若男女問わず。だらしない体型の浜本と同じ年齢の男性からも逃げられる。
浜本はある日ホームセンターにやってきた。早速展示されている売り物の花が浜本が通り過ぎた瞬間枯れ始めた。
犬が一斉に狂ったように吠える。浜本が近づくと激しく吠えていた売り物のトイプードルが泡を吐いて死んだ。
浜本がホームセンターを去った後店員全員が一斉に店内に消臭剤を振り撒くる。
浜本が公園にやってきてベンチに座っていると突如5、6人の不良にカツアゲされる。
「おい!カネ出せ!カネよこせコラァ!」
「持ってないよ。」
「とっととよこさんかい!」
不良の1人が殴り掛かろうとした瞬間隣にいた不良が嘔吐をした。そして殴り掛かろうとした不良を含め一斉に激しい嘔吐をする。その隙に浜本は逃げた。
何があったかわからないが浜本は助かった。しかしなぜ浜本がいろんな場所にやってくるたびに周りの人は逃げ出すのか?浜本が道を通るたびに草木は枯れ小動物は嘔吐して死ぬのか?
(ニュース)
「スキンヘッドの男が通るたびに人々が倒れるか発狂し、電子機器は狂い、その男を今すぐ抹殺しろと警察署で暴動も起きております。」
(とある専門家)
「彼の体臭はもはやドリアン、いや、世界一臭い食べ物として有名なシュールストレミングの5倍を超えるほどでもはや疫病級をはるかに過ぎています。」
「ふん!くだらん!」
しかし彼が知らないところで自宅周辺には数台のパトカーや軍用車両が囲んでいた。
第六回おわり。